誕生日にお祝いの言葉を寄せてくださった皆さんへ

あの日から……
 あだち充の漫画『タッチ』は、上杉達也が朝倉南を甲子園へ連れて行く、という夢を実現させて終わります。
 地方予選を突破した優勝ボールには「1986年7月30日」と記載されていた絵が強烈な印象でいまも脳裏に残っています。
 その日は、高校3年生だったぼくの18歳の誕生日でした。

 そして一昨日のぼくの誕生日。
 神宮球場では甲子園を目指して西東京大会決勝が行われていました。
 注目されていた清宮幸太郎くんの早稲田実業は負けてしまいましたが、奇妙な日付の一致に因縁めいたものを勝手に感じ入っていました。
 1986年7月30日のぼくは、水泳で全国大会の出場を決めていて、ちょうど出身県の強化指定選手の合宿の最終日でヘトヘトになって、夜はいつの間にか眠りに落ちていたように記憶しています。
 あんな時代もあったのだなあ……
 そんなことを考えると、あの頃の自分からは想像もできないような生き方ながら、苦いことも甘いこともいろいろな体験をして、よくここまで生きて来られたものだなあと、嬉しいやら、悲しいやら、ちょっと複雑な気持ちでいました。
 それだけに、ぼくを気にかけてくださる皆さんからのお祝いの言葉には感銘しました。
 ありがとうございました。

 因みに、18歳を過ぎて進学した大学では、ラグビー部の現役だった清宮幸太郎くんのお父さんのほうに声援を送っていました。
 彼もお父さんと同じ大学に進学するのかな?
 いろんなところに奇妙な因縁がついてまわっています。
 それもこちら側の一方的な事情なのですがね。

スポンサーサイト

衝撃の事実を知ったのは一昨日

『イヴの総て』という米国映画がある。アカデミー作品賞をはじめ複数部門を受賞した名作だ。それを彷彿とさせたところに加計学園疑惑が混ざったような、私にとって衝撃の事実を知ったのは一昨日のこと。あまりのことにいまもうまく整理できていないのだが、これでは政権の〝お友達〟問題の追及も大手企業の体質批判もできないのではないですか、文春さん。当事者がなにも知らせないのでようやく知ったことだが、内情ならお話できますよ、文春さん。

 以上、備忘録かつ関係諸方面への告知にて。

読売新聞が死んだのなら朝日新聞は自殺している

 朝日新聞が支える『HUFFPOST』に掲載された以下の寄稿。グーグル・ニュースにも転載されていました。
 読売新聞の前川喜平前文部科学省事務次官「出会い系バー」通いの〝スクープ〟について論評しています。

読売新聞は死んだに等しい
http://www.huffingtonpost.jp/nobuo-gohara/yomiuri-shimbun-is-dead_b_16950996.html

 読売新聞の記事掲載における分析はよいとしても、最後の評価が間違っている。と、いうより、おかしい。すなわち、以下の評論。

かつて、TBSのスタッフがオウム真理教幹部に坂本弁護士のインタビュービデオを見せたことが同弁護士一家の殺害につながった問題で、TBSは、情報源の秘匿というジャーナリズムの原則に反し、報道倫理を大きく逸脱するものとして批判された。この問題に関して、当時、TBSの夜の看板報道番組『NEWS23』のキャスターを務めていた筑紫哲也氏が、同番組で「TBSは今日、死んだに等しいと思います。」と発言した。

もはや「言論機関」とは到底言えない、単なる"政権の広報機関"になり下がってしまった読売新聞の今回の不祥事は、オウム真理教事件でのTBSの問題以上に、深刻かつ重大である。


そのような状況の中で、逆に、国家権力に加担する方向で、倫理を逸脱した報道を行うことを厭わない巨大新聞が存在することは、日本社会にとって極めて危険だ。それは、凶悪・重大な事件を引き起こして日本社会に脅威を与えたオウム真理教に「結果的に加担してしまった」かつてのTBSの比ではない。


 オウム真理教事件では、坂本弁護士一家の3人が殺害されています。
 実際に人間の命が奪われているのですよ!
 かたや読売新聞は政権と結託したかのような前事務次官の出会い系バー通いのあくまで個人に関する記事。

〈読売新聞の今回の不祥事は、オウム真理教事件でのTBSの問題以上に、深刻かつ重大である。〉
〈かつてのTBSの比ではない。〉
 そんなはずはないでしょう!
 執筆は弁護士にして元検事。
 朝日新聞系のこのサイトは、いったいどういう感覚でこのこんな論評を掲載公開しているのでしょうか!?
 グーグルもしかり。
 人の命に関わる、いや、実際に奪われた事件をどう考えているのでしょうか!?

 さらに言及しておくと、文中にある筑紫哲也の言葉。
「TBSは今日、死んだに等しいと思います。」
 この発言は事件当事者の遺族を深く傷つけた。
 現実に家族が死んでいるのに、テレビ画面でのうのうと「死んだ」と言い放つ。だが、TBSは存続している。筑紫哲也も同局のキャスターを降板しようともせずに居座った。なにも変わっていない。ただその場しのぎのパフォーマンスのように「死んだ」と言われた。そのことが遺族を憤らせ、苦しめた。決して、立派な発言でもなんでもない。(このことは新潮社から刊行された『都子、聞こえますか オウム坂本一家殺害事件・父親の手記』に書かれています。)

 もはやこの原稿の感覚、解釈はずれている。不適切です。
 読売新聞の記事にしても、この論評記事にしても、どこか人の血の通ったものではない。

 読売新聞の掲載記事を批判する前に、よくこうした記事が掲載できたものだと驚くと同時に、この記事に「いいね」を付けている人たちがいることはもはや衝撃です。

北朝鮮の弾道ミサイル発射は「挑発」なんていうものではない!

 今朝方、北朝鮮が弾道ミサイルを発射。韓国に新大統領が誕生してから初めてのこともあって、官邸も主要メディアも「挑発行為」と語っていたが、金正恩の掲げる「並進路線」からすれば、もはや「挑発」などというレベルのものではない。
 安倍晋三首相は北朝鮮に「強く抗議する」と言明したが、抗議したところで、無駄なことはもうわかっているだろう。北朝鮮は核抑止力を手に入れるまで、弾道ミサイル発射実験を続けるはずだ。


 以下、北朝鮮と「並進路線」についての詳報はこちら。先週発売の『サンデー毎日』に掲載され、3日前にネット転載されたぼくの原稿です。

北朝鮮 「在日米軍基地」へのサリン攻撃の威力 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/sunday/articles/20170510/org/00m/030/001000d

『侵略する豚』1年3か月の連載が終了しました。

 1年以上に亘ったウェブマガジンの連載が今月で終了しました。
 毎週更新で全57回。
 途中で編集担当者が、あまりにも信じ難い〝大ボケ〟を連発して(それは誰に話しても驚かれる内容のものでした)機能しなくなり、連載が一次中断したこともありましたが、編集部による担当者交替という異例の措置で継続しました。ありがとうございました。


小学館|BOOK PEOPLE
http://bp.shogakukan.co.jp/
『侵略する豚』〜日本の食肉とTPP〜
http://bp.shogakukan.co.jp/pork/vol57.html


 連載のサブタイトルには「日本の食肉とTPP」とあります。TPPの発効によって圧迫される日本の畜産と、20数年前には豚肉の純輸入国だった米国が世界第1位の豚肉輸出国に急成長を遂げたその戦略の逞しさを語るつもりでしたが、連載を開始した時点でまさかドナルド・トランプが大統領になって、TPPが瓦解するとは思ってもみませんでした。いまトランプはTPPで輸出が増進したはずの国内の食肉業界、農業団体から突き上げを食らっています。TPP大筋合意後の記者会見で「TPPは国家百年の計」と語っていた日本の首相、「意思表示をすることが大事」として批准承認決議をした国権の最高機関である日本の国会も面目がありません。1年の連載を通してみても、米国によって振り回される日本の国情と先行きが不透明な世界の状況がよくわかります。

 連載の第1回は「桜田門外の変」でした。大老井伊直弼を水戸と薩摩の脱藩藩士が襲撃した、開国から明治維新へ向かうきっかけとなった事件。その背景に、井伊家から水戸家に牛肉を送らなくなった恨みがある……。井伊家の彦根藩は江戸時代に牛の屠畜が認められていた唯一の藩でした。それと薩摩藩は江戸の上屋敷で豚を飼っていたほど、豚肉を好んで食べていました。この豚肉が大好きで、薩摩に督促して困らせていたのが、維新の朝敵となる一橋慶喜です。どうも黒船の来港から幕末の裏面史には食肉が絡む……というお話からのスタートでした。
 その井伊家の彦根藩誕生の布石を描いているのが、今年のNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』。そして来年の大河ドラマが『西郷どん』。2年続けて江戸時代の食肉に関する藩が舞台の奇遇。そこを独り善がりに喜んでいたら、このウェブマガジン連載終了と同時に、「週刊文春」が漫画の連載を開始。そのタイトルも『幕末 桜田門外の変』だったのには、ちょっと驚きました。
 いまこの連載を見返してみると、また違った歴史が見えてくるかもしれません。

 意味のある連載だったと思っています。
 よかったら、目を通してみてください。
 いま読み返しても違ったまた価値観が浮かんでくるはずです。

http://bp.shogakukan.co.jp/
http://bp.shogakukan.co.jp/pork/vol1.html
http://bp.shogakukan.co.jp/pork/vol57.html

プロフィール

あおぬまよういちろう

Author:あおぬまよういちろう
【青沼陽一郎】
「ジャーナリスト」(週刊文春・週刊新潮)と呼ばれたり、
「ノンフィクション作家」(週刊現代)と呼ばれたり。
 日本文藝家協会・会員名簿には「作家・ジャーナリスト」とある。
 著書に『池袋通り魔との往復書簡』『オウム裁判傍笑記』(小学館文庫)『食料植民地ニッポン』(小学館)『裁判員Xの悲劇』(講談社)『私が見た21の死刑判決』(文春新書)『帰還せず-残留日本兵六〇年目の証言-』(新潮文庫)など。
 映像ドキュメンタリーに『虚像の神様〜麻原法廷漫画〜』シリーズ。

ぜぜ−ひひ【是々非々】
 よいことはよい、悪いことは悪いと公平な立場で判断すること。
「 是を是とし非を非とす る、之を知と謂い、是を非とし非を是とする、之を愚と謂う」『荀子』修身より

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR