「そば屋」看板偽装表示疑惑取材進行中!

 首都圏でチェーン展開する大衆立ち食いそば屋『小諸そば』で、「蕎麦の啜り方がうるさい」と文句をつけられて5日。
 すっかり、蕎麦を食べることが怖くなって、精神的〝蕎麦アレルギー〟に陥ってしまいました。

 だいたい、蕎麦を食べるときには音を立てて啜るものではないでしょうか。
 それが日本の文化であり、日本人の常識。
 ぼくは生まれ育った時から慣れ親しんだ信州そばを、そうやって味わってきました。
 それを、同じ信州の「小諸」を名乗るそば屋に否定されるなんて、とても信じられません。

 そこで、今日の午後、長野県小諸市に電話で問い合わせてみました。

「小諸では、音を立てて蕎麦を食べないのですか?」

 すると、対応にあたった小諸市役所の担当者が、はっきりこう答えていました。

「私たちは、音を立てて食べます。
 地域によっても蕎麦の食べ方は違うのかも知れませんが、
 小諸の地域では音を立てて食べます」



 もうこの時点で「看板に偽りあり」。
 日本の蕎麦文化どころか、信州小諸すら欺いています。

 もちろん、現地への問い合わせは、「取材」の一環として行ったもの。
 首都圏大衆向け外食チェーン店『小諸そば』の看板に掲げる食品偽装表示疑惑については、きっちりと取材を進めています。
 もっとも、そば屋が蕎麦の啜り方に文句をつけることからして、文化を誹謗する破廉恥な行為なのですが、
 そのことすら、この店舗チェーンは気付いていないようです。
 輪をかけて、もっと破廉恥です。


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『小諸そば』の看板は食品偽装表示ではないのか!?

 飲食店で、自分の食べ方を批難される、
 しかも、蕎麦屋で「蕎麦の啜り方がうるさい」と文句をつけられる、
 こんな理不尽で精神的苦痛を伴うことはなく、
 夜も眠れずに、今朝方、当事者である『小諸そば』の本社に、
 昨日のブログを添付してメールで抗議しておきました。

「蕎麦の啜り方がうるさい」と蕎麦屋に文句をつけられた不条理
http://aonumazezehihi.blog.fc2.com/blog-entry-81.html

 そうしたら、夜の8時近くになって、担当者からこんな回答メールが届きました。そのまま引用します。

青沼 様

いつも小諸そばをご利用頂き、誠にありがとうございます。

この度は「四谷新宿通り店」におきまして、店長がお客様に対しそばの啜り方に関し注意をしたという件です。
今回の内容につきまして、実際に店長に確認を取った所、確かにそのような話をしたとの事でした。

店長にはお客様に対しての配慮ある慎重な行動・言動を取るよう指導しております。
又、エリア責任者にも今回の内容を伝え、継続して指導して参ります。

今後とも何かございましたら、ご指摘の程宜しくお願い致します。


 たったこれだけです。
 まったく問題の本質がわかっていない。
 ぼくは事実確認を求めたのではなくて、

1)ぼくにクレームをつけた客は存在するのか。その根拠を曖昧にして、一方的に文句をつける店のやり方は、信憑性や誠実さに欠けるのではないか。

2)蕎麦屋で、どうして蕎麦を啜ることに文句をつけられるのか。あまりに不条理であり、社会通念、良識に欠けるのではなか。

 客を誹謗するような商売の根本を問うているのに、まさにこの回答こそが「配慮ある慎重な行動・言動」に欠けています。

「蕎麦の啜り方がうるさい」と客にケチをつけるなら、
 そば屋の看板のとなりに、あらかじめ〝蕎麦は音を立てて食べないように〟〝蕎麦の啜り禁止〟くらいの注意事項を貼っておいてもらいたいものです。

 首都圏で『小諸そば』を展開する三ツ和株式会社のHPのトップをのぞくと、
 〈健康で豊かな「食文化」の創造〉を掲げていますが、
 蕎麦の啜りを「うるさい」と否定するなんて、
 むしろ、蕎麦の「食文化」を破壊しています。

 そもそも、ぼくが蕎麦を覚えたのは、生まれ育った長野県長野市です。
 言わずと知れた「信州そば」の産地です。
 かつての信越本線(いまは長野新幹線)でいえば、東京から同じ長野県の小諸を通り越して行った先にある、善光寺のお膝元。
 善光寺からさらに山間に入った戸隠で獲れる名産「戸隠そば」は、全国的にも有名で、
 大学に入って上京したとき、早稲田通りの角にあった『三朝庵』の店員さんに、
「蕎麦は信州、それも戸隠そばが一番なのよ。よく覚えておいて」
 と、ぼくが地元の出身であることも知らずに、講釈されたことを覚えています。
 因みに、この『三朝庵』は蕎麦屋の看板を掲げていますが、いまでは日本中に広がっているカツ丼の発祥の店とされています。

 上京するときには、小諸はいつも通過していました。そばが、それほど有名だとは知りませんでした。
 そうではあっても、同じ信州・長野県。信州そばの括りに入ってもおかしくはない場所で、蕎麦の食い方も知らないのでしょうか。
 看板に「小諸」を掲げていながら……って、あれ?
 そこまで、考えて新たな疑問にぶちあたりました。

 首都圏でチェーン展開する『小諸そば』は、
 信州小諸といったいどういう関連があるのでしょうか?

 ぼくはすっかり、看板に「小諸」とあるので、そば処信州そば、それも小諸に関連があるものとばかり思っていました。
 そばの原材料には、当地のそばが使われている、くらいにボンヤリと。
 ですが、よくよく考えてみると、首都圏で大衆向けにチェーン展開するほど、小諸でそばの収穫があるとは思えません。
 他所のそばを使用しているのなら、「小諸」の意味はどこにあるのでしょう。
 そもそも、長野県の地元に『小諸そば』の店舗はありません。
 首都圏のみのチェーン展開です。
 HPをのぞいてみても、製造場所は東京都江東区となっています。

 昨年、外食産業の食材不正表示が問題となりました。
 例えば、ホテルレストランのメニューに「芝エビ」とあるのに、実際には「バナメイエビ」を使っていたり。
 その時には、「小さいエビのことを、中華料理の世界では総じて〝芝エビ〟と呼ぶ」などと、奇妙な言い訳ですり抜けていましたが、
 それと同じことが『小諸そば』でも行われているのではないでしょうか。
 仮に、商号の「小諸」が、信州・小諸の地名とまったく関係がないのであっても、
 消費者に著しい誤解を与えています。
 そういえば、昭和の頃に、中国から運ばれて来たコンテナのなかに、「信州そば」と日本語で包装された中国産そば(乾麺)が見つかって、大問題となったこともありました。

 これは「看板に偽りあり」。
 もっとも、そば屋の看板を掲げて、客のそばの啜りに文句をつけるところからして「偽り」なのですが、
 いや、それどころか、食品表示の虚偽表記に触れる重大な問題ではないでしょうか。

 消費者庁に問い合わせて、取材してみる価値はありそうですね。


「蕎麦の啜り方がうるさい」と蕎麦屋に文句をつけられた不条理

 不規則な生活を送っているぼくは、ランチタイムが過ぎたあたりで、さっと短時間で食事を済ませたくて、よく立ち食いそば屋を利用します。
 今日も、午後3時過ぎに、仕事場近くの『小諸そば』四谷新宿通り店に入り、もりそばを注文しました。
 そして、カウンターから商品を受け取るときに、店員がなにか囁いている。
 聞き耳を立ててみると、ぼくに対してその店員は、
「そばの啜り方がうるさいから、気をつけるように」
 と注意していたのです。
 ビックリしました。
 蕎麦は啜って食べるもの、と昭和の時代に生まれて以来ずっと信じていたものですから!
 店員がいうには、
「他の客があなたの食べ方をうるさい、と文句を言っていた」
「クレームが来たからには、注意をしなければいけない」
「だから、啜り方に注意して、静かに食べるように」
 ということです。
 そこで、訊いてみました。
 その〝客〟というのは、誰だ? どこの誰なのですか? と。
 ですが、「あなたが前回来たあとにクレームをつけられた」「よく来る客だ」「男性だ」としか言わない。
 その客も卑怯だと思いました。
 言いたいことがあるなら、ハッキリ言えばいい。そこで、その客の食べ方を見てみたい。自分と見比べてみたい。
 店も店で、客の正体や存在を明らかにしない。それだったら、仮にぼくが〝あの客の化粧品の臭いがきつい(実際にそういう客は少なくない)〟〝長髪が不潔そう〟〝髭面が気色悪い〟と言ったら、店はその客に注意するのでしょうか。〝あいつが気に食わない〟だけで、いくらでもこちらが攻撃対象になります。
 いや、そもそもからして、そんな〝客〟がいたのでしょうか。
 店側が、なにかぼくが気に食わなくて、一方的にクレームをつけているだけではないのか。
 つまり、二度と来るな!と追い払いたい意図があったのではないか。
 そこまで思いました。
 だって、蕎麦屋で「蕎麦の啜り方がうるさい」という、常識では(少なくとも、ぼくの常識では)考えられない理由で文句をつけられるのですから。
 ましてや、もりそば1枚240円の、いわば大衆立ち食いそば屋で。
 仮に実在したとしても、一方的にそんな客のカタを持つところでおかしい。

 そもそも、蕎麦を啜って食べるのは日本の文化のはずです。
 それをいうのなら、
 パスタを啜って食べる日本人のほうがよっぽどおかしいですし、
 ラーメンでさえ、ズルズルと啜って食べるのは日本人だけ。
 中国でも麺は啜って食べませんし(そんなことをしたら嫌悪される)、
 クイッティオ(タイのヌードル)だって現地で音を立てて食べているのは日本人くらいのものです。

 あまりに不快で、不条理だったので、
 代金を返してもらって、そのまま店を出てきました。
「蕎麦の啜り方がうるさい」と客にクレームをつける蕎麦屋。
 そんな常識外れの店は二度と行きません。
 どうかしています。


プロフィール

あおぬまよういちろう

Author:あおぬまよういちろう
【青沼陽一郎】
「ジャーナリスト」(週刊文春・週刊新潮)と呼ばれたり、
「ノンフィクション作家」(週刊現代)と呼ばれたり。
 日本文藝家協会・会員名簿には「作家・ジャーナリスト」とある。
 著書に『池袋通り魔との往復書簡』『オウム裁判傍笑記』(小学館文庫)『食料植民地ニッポン』(小学館)『裁判員Xの悲劇』(講談社)『私が見た21の死刑判決』(文春新書)『帰還せず-残留日本兵六〇年目の証言-』(新潮文庫)など。
 映像ドキュメンタリーに『虚像の神様〜麻原法廷漫画〜』シリーズ。

ぜぜ−ひひ【是々非々】
 よいことはよい、悪いことは悪いと公平な立場で判断すること。
「 是を是とし非を非とす る、之を知と謂い、是を非とし非を是とする、之を愚と謂う」『荀子』修身より

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