これは不味い!『美味しんぼ』ではないけれど……国が認めたレベルで人が住むのは不味いでしょう!?

『美味しんぼ』ではないけれど、人が住むのはちょっと不味いでしょう。

「0.23」(μSv/h)という数字を知っているのであれば……

 本当にビックリして、あわててスマートフォンで撮影しました。


〈福島県郡山市内にて 2014年5月23日午後3時半ころ〉 
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 さらに郡山駅近くの路上でも。
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 除染が必要とされるレベル、いうなれば、
 国が〝安全〟と定めたはずの数値を超えています。
 感覚がおかしくなりそう……

 「0.23」(μSv/h)。
 それも許容被曝線量年間mSvからあれやこれやで算出された数値。
 しかも外部被曝だけしか考えられてない。

環境省|年間被ばく線量の算出について

 除染もやってないみたいですし……。
 そんな場所で子どもが遊んでいるなんて。

 チェルノブイリが歩んだ道、フクシマに訪れるこれから。
 感知できない低線量被曝の怖さ。
 もっとよく考えたほうがいいはずです。



フクシマカタストロフ カバー・帯 http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163900148
読んでみてください。
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再び!『青ちゃん新報』過去に置いて来たいもの 2014年5月20日

再び!青ちゃん新報2電子版

パソコン遠隔操作事件と菊地直子被告の共通点
 急転直下〝真犯人〟と認めざるを得なくなったパソコン遠隔操作事件の片山祐輔被告。誰だぁ〜!? 奇をてらって、いっしょになって無罪支援の片棒を担ぐような論調を張っていた似非ジャーナリストは……。全国ニュースで「なぜこんなことをしたのか、彼の心理を探っていきたい」「こういうことがないように学習していきたい」なんて、よくぬけぬけといえたものですね。眼識がなかった上に、結果的に犯罪者まで取り逃がそうとしていた所行。恥はかき捨てとは言いますが、本当に〝恥〟というものを知らない。
 それにしても、きっかけは真犯人を偽装したメールを自動送信した携帯電話を荒川河川敷に埋めていた片山被告の行動を捜査員が目撃していたことでしたが、実際には保釈中の彼の動向をずっと尾行していたのでしょう。恐ろしいばかりの監視能力というか、捜査の執念というか……。ひょっとしたら盗聴あたりもやっていたのかな。
 そのいわば〝国家権力〟の監視能力の恐ろしさは、いま東京地方裁判所で審理が続けられている菊地直子被告の公判でも裏付けられています。
 菊地被告が起訴されているのは、いまから19年前に地下鉄サリン事件が発生し、その2日後にオウム真理教教団施設に一斉家宅捜索が入り、そして教祖の麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚の逮捕を免れるべく、捜査攪乱を目的として、東京都知事宛に手製の爆弾を仕掛けた郵便小包を送った、その爆薬の原料となる薬品を山梨県上九一色村(当時)の教団施設から東京都八王子市内のアジトに運んだ、というもの。
 このアジトとなったマンションの一室には、井上嘉浩死刑囚や中川智正死刑囚などが潜んでいて、ここで爆薬や爆弾を製造しています。それどころか、未遂に終わったとはいえ、この同時期に新宿駅地下街の公衆トイレに青酸ガス発生装置を仕掛けた事件も、この八王子のアジトを拠点に行われています。
 で、いまの裁判で驚かされるのは、この八王子のアジトに薬品を持って運び込む当時の菊地直子被告の姿や、青酸ガス発生装置を持って新宿に〝出撃〟する中川智正死刑囚をはじめ、マンションに出入りする信者たちの姿を全部写真に撮っていて、それが証拠として取り扱われていること。
 いまの姿からは結びつかない、爽やかな女性らしい服装で薬品を運び込む若かりし日の菊地被告の写真なんて、東京地裁第104号法廷の大型モニターにバッチリ映し出されています。それも1枚どころか、何枚も。
 ここまでわかっていたのなら、都庁爆弾事件で都の職員が片手の指を全部失う大怪我をすることもなかったなんじゃないのかな。事件は未然に防げたのではないのか……なんて思ってしまいます。それくらいしっかりと彼らの動向を監視していたのですから。恐ろしいものです。
 でも、そこからまた菊地直子や高橋克也を取り逃してしまうのだから、これまたなにをしているのかよくわからなくなる。


混沌とする20年前の記憶と
もうひとりの犯罪被害者

 その菊地直子被告のこの日の公判では、クシティガルバ棟で土谷正実死刑囚のもと、いっしょにワークをしていたという元女性信者が証人出廷。彼女はサリンや覚醒剤を生成したとして、懲役3年6月の刑に服し、既に社会復帰しています。
 ですが、この女性。検察官の主尋問にも「うーん……」と唸って言葉を詰まらせ、当時のクシティガルバ棟の実態や、被告人をはじめとする他の信者たちとの関係を「覚えていない」「わからない」と連発。
 教団施設内でサリンを生成した20年前のことを事細かく思い出せ、というのも無理があるのかもしれませんが、それにしても、薄れ行く記憶の勢いというものは凄まじいものがあります。
 当時の菊地直子の姿を映した写真は、昨日のように色鮮やかに残っているというに。
 いや、それでも、淡々としながら、言葉に窮して記憶を呼び起こせないでいる証人の言動は、さすがに意図的に過去を忘却の彼方へ押しやろうとしているようにすら見えます。イヤな思い出をかき消すように。
 淡々としながら、どこか突き放したような口調も気になります。これで証人としての、証拠能力があるのか、心配にすらなってきたとき、検察官が最後に訊ねました。
「あなたは、今回、あまり裁判に関わりたくない、という気持ちがあるのではないですか」
 裁判員の前で証人が答えます。
「それは、いま、あります」
 そして、証人テストもろくにできず、しかも過去の記憶を呼び起こすことのできない理由。
「プライベートが忙しくて、思い出すことができません」
 差し支えなければその事情を教えてください、と検察官が訊ねると、
「…………」
 彼女は再び言葉に詰まって黙ってしまいました。
 だから、検察官が補います。
 身内の方の看病で忙しいのですね。
「……そうです」
 いまも重い病気で……。
「はい」
 証人テストもできない状況ですね。
「はい」
 いまも、イヤだという思いはありますか?
「それは、あります」
 社会復帰後は、家庭も持っているのですね。
「はい」
 その中には、証人の昔のことを知らない人もいる。
「はい」
 被告人を前にして、不利なことを言いたくない、という気持ちもありますか。
「それは、あんまりないかもしれない」
 被告人が逮捕されたと聞いてどう思いましたか?
「…………」
 うまく言葉が出ませんか。
「あまり、言いたくありません!」

 サリンを生成したとして処罰され、社会復帰後は新しい家庭を持った。
 いまは身内の看病に勤しみながら、過去を振り返ることに躊躇する。
 この女性が、教団施設一斉家宅捜索後の騒ぎのなかで、背後から包丁で刺されて死んだ村井秀夫元幹部の妻であったことをどれだけの人が知っていたでしょうか。

 いったい彼女は、みんなに平等な時間の流れのなかで、なにを思い、なにを考え、そして、なにを忘れ、なにを乗り越えてきたのか。
 彼女自身の法廷でも、いっしょに入信出家した、かつての夫の死については、今日と同じようにほとんどなにも語らないままに終わっています。

 オウム真理教の引き起こした事件で亡くなった方のご遺族の姿を思い浮かべてみる。
 そして、20年前の姿からは想像もつかないほどに変容した被告人の姿を眺めてみる。
 やはりぼくにはよくわからない、混沌としたものだけが残る。

 その彼女が、サリン生成に携わるきっかけとなったクシティガルバ棟への異動の経緯について訊ねられたとき、
「村井秀夫に、それまでいた部署からすぐに異動するように言われて……」
 そう呼び捨てにしていました。
 彼女にしてみたら、かつての夫の死すら、過去に置いて来たいものだったのかも知れません。



オウム裁判傍笑記 www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784094026979
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再び!『青ちゃん新報』「私は恨まれている」〝信義なき戦い〟法廷抗争勃発! 2014年5月14日

再び!青ちゃん新報2電子版

「私は恨まれている」中川智正死刑囚がついに究極の発言!!
「やっぱり、私は恨まれているのかな」
 14日、東京地方裁判所で開かれた菊地直子被告の公判に証人として出廷した中川智正死刑囚は、証言の最後にそう語って、鼻をグズグズと鳴らしながら泣きはじめた。
 恨まれている‐‐。中川死刑囚が自覚するその相手とは……。
 前日に引き続き、この日も中川死刑囚は、都庁爆弾事件で爆薬の原料となった薬品を山梨県上九一色村(当時)の教団施設〝クシティガルバ棟〟から、5回に亘って、菊地被告に運ばせたことを証言。すべて中川死刑囚の指示によるものであり、それが爆薬の原料であるという「認識は菊地被告になかった」という弁護側の主張に沿う証言を繰り返した。
 ただ、そうはいうものの、その一方で村井秀夫幹部(当時)が刺殺された95年4月24日には、菊地被告に対して、
「なにをしようとしているか、わかる?」
 と、訊ねていることも明言。
「自分は麻原氏のことを考えて(逮捕阻止のための捜査妨害を)していた。村井さんも同じだった。その村井さんが死んで、なにをやっているのかな、と気落ちした気分になった。その時に、虚しい気がした。だから〝なんでこんなことをやっているのか、わかるか?〟と聞いた。彼女はわかってなかったと思ったんで、確認した」
 そもそも、同年3月22日から一斉家宅捜索の入った上九一色村の教団施設にいた菊地被告を、4月18日に中川死刑囚がわざわざ呼び出して、薬品が運び出せるかどうか、本人に確認しているところから本件ははじまっている。

中川智正 「私は、恨まれているのかな……」

 誠実そうに理路整然と話すようでいて、どこか要領を得ない中川死刑囚の証言に、左右ふたりの裁判官がくだくだと執拗に尋問を繰り返し、お陰で裁判長はなにも訊くことがなく、尋問が終了しようとした直前のことだった。
 菊地被告の弁護人が立ち上がると、2日前に同じ法廷に立った井上嘉浩死刑囚との証言の食い違いについて訊ねたのだ。
「井上が中川さんのことを悪く言っていることはあるか」
 弁護人の問いかけに中川は「ある」とはっきり答えた。そして、
「私に対して、意地になっているかな、と思う」「井上くんもわかっていると思うことでも、私が言っているからという理由で、反対のことを言っている気がする」つまり、井上は意図的に〝嘘〟をついている、というのだ。
 その理由はあるのか? 中川は「ある」と答えた。
 どういうことか?
「裁判上のことで、ふたつの相違点がある」と言った。
「自分はいまでも童貞です!」井上嘉浩2 

抗争の火種は19年前の逮捕時に……
 そのひとつは、麻原公判で噴出した「ジフロ」問題。地下鉄サリン事件が発案から短時間で決行が可能だったのは、サリンがすぐに生成できたから。それも、サリンになるひとつ手前の生成原料「ジフロ」を隠し持っていたから。
 そのジフロを隠し持っていたのが、井上は中川だといい、当初は自分だと言っていた中川が、実は井上が隠していた、と麻原公判で供述を変えたのだ。
「地下鉄サリン事件のサリン原料(ジフロ)を、当初、捜査段階で私が持っていたことにした。本当は井上くんが持っていたんですけど。平成7年に逮捕され、平成9年の裁判で、井上くんが持っていた、と言うようになった。井上くんは違うと言っていたけど、それで裁判は終わった」
 これが最初の相違点であり、遺恨のはじまりだった、と中川は言いたいらしい。
「それが、仮谷さんの逮捕監禁事件で、あとで井上くんが仮谷さんのご遺族に手紙を書いて、私が薬物を注射したと言った。事件は、私が仮谷さんを眠らせている間に死んでしまった事件なんですけど、井上くんは遺族に、実は中川が殺したんだ、ポアできる薬物を使って殺したんだ、と手紙を出した。それが平田信くんが逮捕されて、彼の裁判で井上くんが話した。……(※このあたりのことは『青ちゃん新報』バックナンバーへ!)……
〜〜〜〜
【中川編】aonumazezehihi.blog.fc2.com/blog-entry-58.html
【井上編】aonumazezehihi.blog.fc2.com/blog-entry-66.html
〜〜〜〜
……井上くんがジフロを持っていたことも嘘でない、仮谷さんのことでも私は嘘を言っていない。井上くんの言っていることが事実ではない。それに、井上くんの取調中のことも聞いている。やっぱり、私が恨まれているのかな……。井上くんの取り調べで話していることを聞くと、もう、イヤになる……。例えば、菊地さんがマラソンをしていたときも、中川は菊地にドーピングしていたとか……もっと……言う? もういいかな……もっと言いましょうか……化粧品とか買うのも……」
 もう最後は傍聴席から姿を隠した遮蔽版の向こうで、鼻を鳴らしながらぐずぐずになっていた。エピソードを暴露しようか、それすら辛いし、それを言ったら自分の人格が疑われて不利になるか、でも相手の陰謀を咎めたいし……といった様子で、迷いを路程する。
 さすがに裁判長が止めに入る。
「井上とそういう関係になった、ということね。いいです」
 中川はあとで思い切り鼻をかんでいた。

抗争という名の〝ハルマゲドン〟
 井上に恨まれている。そうハッキリ言い切ってしまった中川。だから、井上の証言は信用できない。自分を貶めるための嘘だ。そう示唆する中川。
 確かに、度を重ねるごとに変遷していく井上の供述や自己陶酔的な主張は、とても信用できそうにない。
 だけど、中川も中川で、最初に必要のない嘘をついたこと、そして供述を変えるという、井上とまったく同じことからはじまったこと。
 どちらの証言も信用に値するものだろうか。
 それも、解脱、悟りの道を目指したはずの法友たちが、繰り広げる〝恨まれている〟〝嘘をついている〟と互いを疎む。
 これがオウムの犯罪者たちの行き着いた究極の正体なのかも知れなかった。
 しかも、最後のその瞬間を静かな境地で迎えるべく余命を過ごすはずの死刑囚が、あからさまに感情を露わにする姿。
 井上VS中川の新たな法廷抗争。爆薬原料の薬品を運んだというだけの女の裁判で勃発する死刑囚の恨み辛み。
 いったい、死刑囚を証人尋問することに、どれほどの価値があるのだろう。
 これが彼らにとっての〝ハルマゲドン(最終戦争)〟であるならば、本当に〝救済〟が必要なのも、彼らなのかも知れない。




再び!『青ちゃん新報』恐怖の神秘体験!全裸女性と童貞と人格解体 2014年5月12日

再び!青ちゃん新報2電子版

恐怖の神秘体験報告!『進撃の巨人』リアル版 〝なんで私の目の前に……!?〟
 日曜日の夕方7時をまわった時のことでした。
 四谷三丁目交差点から新宿通りを四谷方向に歩いた、みずほ銀行四谷支店の前で、向こうから数人の女性が歩いてくるのが見えました。
 その中にひときわ目立つ人がいます。どうして、集団のなかでその女性が際立つのか、最初はわかりませんでした。
 ですが、そのうちに、周辺の女性と比べて衣服の様子がまったく異なっていることに気付きました。
 色鮮やかな服飾のなかに、その女性の地味さがかえって際立つ。それも小躍りするように両肩を交互に揺らしながら、急ぎ足で道行く人を抜き去っていく。
 やがて追い抜かれた若い女性の二人連れが、彼女の後ろ姿をみて、目を丸くしつつも、平静を装うとしている態度から、確信しました。
 裸なのです。それも素っ裸。靴も履いていなければ、一糸まとわぬあられもない姿で、こっちに向かってやって来ます。
 歳は……そんなに若くもなく、少し太り気味で……って、そんなもの、凝視できるようなものではありません! とはいえ、あからさまに目を逸らすのも、かえって意識しているようで空々しい。そうなるとどこを見ていいのかわからなくなり……ちょっと、お腹が出ていた印象はあります。
 そして、両肩を揺すって闊歩する姿は、最近流行の『進撃の巨人』のヒト型ミニチュアサイズを観ているよう。
 その女性が、ぼくのほうに向かって歩いてくるのです。
 きっと、幽霊を見たときの恐怖って、こういうものなのだろうと思いました。信じられないものが突如として現れ、人間界に関係なくその場を行き交う。そして、こちらに近づいてくる怖さ。
 かといって、そんなものを意識下に認めたくないぼくは、冷静を保とうとするあまり、歩調を緩めることもできない。凝視もできない。それでも素っ裸の女性が近づいてくる恐怖。
 もう、一糸まとわぬところからして、常識を逸脱しているのだから、なにをされるのかもわからない。言葉も通じないかもしれない。
 すると、その女性。ぼくに近づきながら、斜めに横切るようにして、歩道に飛び出していったのです。
 幸い、先の信号が赤だったこともあって、車の通行はありませんでした。
 こういう時、平静を保つどころか、立ち止まって女性の姿をしっかりと目で追っているのは、おばさんでした。
 ちょうど、歩道に居合わせた中年女性が、異変に気づいて立ち止まり、あら!? とばかりに、車道に出た女性を見守っています。
 無視するつもりが、つい、その仕草につられて、ぼくも車道のほうに首を向けてしまいました。
 すると、全裸の女性は車道に仰向けに寝そべり、新宿方向に股を広げて両膝を立て、ちょうどスマートフォンだけは片手に持っていたようで、それで写真を撮ろうとポジショニングを決めているところでした。
 ひえぇ〜……!
 『進撃の巨人』の例えがありましたが、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に出てくる主人公の碇シンジくんは、よく「逃げちゃダメだ!逃げちゃダメだ!逃げちゃダメだ!」と、ひとり囁いて己を鼓舞していましたが、この時のぼくはまったく同じ語調で「見ちゃダメだ!見ちゃダメだ!見ちゃダメだ!」そう自分に言い聞かせて、前を向き直り、歩みを続けました。
 でも、まるで幽霊を見たような恐怖心は、動揺を拭えず、若い女の子が事故を目撃した直後のように、いい歳をして目に涙が溜まってくるのがわかりました。
 堪えきれず、日曜日の夜とはいえ、看板の点いていた馴染みの店に逃げ込みましたが、
 その後、素っ裸の女性は杉大門通りを入って荒木町に向かったようです。
 あとを追うように、毛布を手にした警官たちが徘徊していました。

 もう最近、この近辺では信じられないことが多い。
 素っ裸の女性と遭遇した、みずほ銀行四谷支店から新宿寄りに数十メートル行ったところには「そばの啜り方がうるさい」と文句をつけられた『小諸そば』四谷新宿通り店があるし……。
 そば屋でPTSD。
 ストリーキングでED。
 洒落にならない。

〝童貞の死刑囚〟再び
 そんな恐怖の〝神秘体験〟から一夜明けた今日、東京地方裁判所で開かれた菊地直子被告(42)の公判に〝童貞の死刑囚〟井上嘉浩死刑囚(44)が証人出廷しました。
 井上死刑囚は、菊地被告と中川智正死刑囚が、当時「男女の関係にあった」と明言し(ただし肉体関係のことを言うのかは不明)、この日も聞かれてないのに「自分はいまでも童貞ではあるんですが」と、きっぱり証言してみせました。
 そんな井上死刑囚が、路上の素っ裸の女性をみたら、どうなっちゃうんだろう? やっぱり〝神秘体験〟となるのだろうか?
井上嘉浩 
 この井上死刑囚、この日は検察といっしょになってトンでもないことを言い出す始末。
 検察側が証拠として出してきた、教団の教義を信者に説いた「ヴァジラヤーナ教学教本」にはじまり、「信徒用決意」「ヴァジラヤーナの決意」と呼ばれる教学システムについて、
 これは、まず〝ヴァジラヤーナの救済〟を、
「平和的にハルマゲドン(世界最終戦争)を回避できない。そこで武装革命を起こし、文明社会を破壊し、社会を変化させてハルマゲドンを回避する救済がある」
 と、説明し、
「麻原(彰晃)の武装革命を起こすために信徒を兵隊として使う、その為に信者をそのような兵隊として、人格を作り替えるもの」
 と、言い出したのです。
 その為に教義が刷り込まれているか、麻酔薬を使ったイニシエーションでチェックをして、刷り込みを徹底し、更には幻覚剤(LSD)を投与したイニシエーションで「人格をバラバラに解体して、信者の意識に新しい世界観を刷り込んでいった」とまで断言します。
「人格の解体のあとにどうするか、といえばグル(麻原)への帰依を刷り込む」
「麻原の手足になる。ヴァジラヤーナの救済のため、人格解体のあと、新しい麻原の手足としての信者を作る」
 それが麻原の兵隊。
 その教学システムを菊地直子被告も受けていた、と検察は主張します。
 〝麻原の兵隊を作る〟なんていう主張は、はじめて聞いた! その為に、人格を解体する。麻原の手足となる。善悪を越える。
 なるほど、短時間で裁判員に説明するのには手っ取り早い論調でしょう。
 しかし、これまでのオウム裁判で(それこそ、菊地被告が逃亡生活を送っていた間に)、そうした主張を繰り広げてきたのは、むしろオウム事件の被告弁護側のほうです。
 麻原の指示には逆らえなかった、絶対であった、として事実上の手足として利用されたという犯罪者たちの主張。もっと飛躍して、マインドコントロール理論も証拠検討されたこともありました。
 ですが、そうした主張にことごとく反論してきたのは、検察側であり、そして裁判所もそんな主張は認めてこなかった。それで、麻原をのぞくと12人に死刑判決がくだっている。
 新實智光死刑囚の公判では「内乱罪」の適用が弁護側によって主張されたが、それすら認められていない。
 いま検察によって、「人格の解体」「麻原の兵隊」「麻原の手足となる」と主張されることに、強烈な違和感を覚えます。むしろ、これまでのオウム裁判の検察側立証に逆行する。井上死刑囚の〝独り善がり〟〝新見地〟に寄り添って、検察が暴走しているような気がする。
 だいたい、兵隊を作ることを理路整然と目的とした組織が、『ガンダム』を作ろうとしたり、水中都市構想実現のためドラム缶で潜水艦を造って信者が溺れかけてみたりするだろうか(すべて、その逸話はこれまでの裁判で語られている)。
 その時点で、もう人格が壊れている。
 死を待つ身の死刑囚が、次から次へと飛躍的で新しい主張を持ち出してくる現実に、死刑囚そのものの証言に証拠能力があるのか、それすら検討の余地がある(平田信被告の公判では、井上証言の信用性が問題になった)。
平田-1 

人格の解体とは……!?
 前日の全裸女性との遭遇。怖い、と思ったのは、こちら側の常識の通じない人格が壊れている一面を見てとったからでしょう。ひょっとしたら〝病気〟だったのかもしれないけれど、それでも恐怖は共通するところがある。そして、そうしたものから平静を保ちつつ、目を背けようとする。
 かつて、オウム真理教という組織に見た感覚も同じだったはずです。総選挙に立候補して目立ったあたりまでは、〝笑い〟で済んだかも知れないが、教祖が本気で当選を考え、落選に怒っている事実を知ったころから、みんな目を背けるようになった。近隣住民とのトラブルも多く伝わり、迷惑な団体、避けて通りたい相手。平静を保ちつつも、凝視は避ける。構わず通り過ぎてくれ。ただ、息子が、娘が、常識破りのストリーキングになろうものなら、親たちは真剣にこれを阻止しようと躍起になる。やがて、常識と人格の逸脱が、こちら側への攻撃と殺害にまで及んだとき、無視はできなくなった。抱いていた恐怖の正体を漠然と理解しつつも、全裸で路上を闊歩できるような女性の論理性を理解できずに苦しんでいる。その謎はいつか解けるものだと錯覚しては、いつしかまた目を逸らしていく。
 〝童貞の死刑囚〟井上嘉浩は、悦楽に興じるように法廷で今日も気持ちよく持論まくし立てる。
 だが、裁判という特殊な枠の中でこそ常識的に聞こえるかも知れないが、その語っているところは、路上全裸女のパフォーマーといっしょなのではないでしょうか。
 〝裸の死刑囚〟と、これを利用する検察。
 この裁判、ひょっとしたら意外な展開を見せるかも知れない。


復刻!『青ちゃん新報』菊地直子初公判!理研もビックリ!「ユニットリーダー」だった被告人直筆「実験ノート」公開される!!

再び!青ちゃん新報2電子版

〝走る爆弾娘(あれ、もうおばさん?)〟初公判!理化学研究所&小保方さんもビックリ!
菊地直子被告の『実験ノート』が法廷公開、証拠採用へ!!


 菊地直子ねぇ……。全国特別指名手配、17年間の逃亡生活の果ての逮捕と、あれだけ日本中を騒がせておいて、起訴されたのは都庁爆弾事件の火薬原料を運んだという〝幇助〟だけだからね。
 その初公判が8日、東京地方裁判所第104号法廷で開かれた。
 グレーのパンツスーツに白のブラウスを着込んだ細くて小さな身体。逮捕時よりも痩けたように見える頬に細い眼鏡。手配写真や教団にいた頃のふっくらした容姿からはまったく別人に見える。昭和46(1971)年12月生まれだから御年42歳のはずだが、それでも気のせいか肌の色艶はすこぶるよい。在監中の刑事被告人だから、化粧もしていないはずなのに……。それでも、前髪を垂らし、背中まである後ろ髪をひとつに束ねた頭の分け目の薄さは、年相応というより、一昨年6月の逮捕まで17年間の逃亡生活の疲れからくるものだろうか。

「中川さんの指示で薬品を運んだことは間違いありません。ただ、運んだものが爆薬の原料とは知りませんでした。このように使われることも知りませんでした。とはいえ、薬品を運んだのは紛れもない事実です。爆薬が作られたことも事実です。この事件で大怪我を負われた内海正彰さん(都庁の職員。左手のすべての指を失った)には、申し訳なく思っております。この場を借りてお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした」

 菊地被告は、罪状認否でそう語って「無罪」を主張している。薬品の用途を知らなかったというのだから、そのお詫びも本物だろうか。それだったら、知らなかったとはいえ、彼らの作った爆弾を都庁に運んだ郵便局員だって謝らなければならなくなる。
 いや、そんなことはない、運んだ薬品の用途や目的は知っていたはずだ、と有罪を主張するのが検察側。
 で、これを立証するために、教団でサリンの生成に見事成功してみせた土谷正実死刑囚のホーリーネーム(宗教名)からとったプレハブ実験施設「クシティガルバ棟」から押収した、なんと、菊地直子被告の名前の入った直筆「実験ノート」を証拠として持ち出してきたのだ!
 菊地被告は、サリンやVXの生成に成功したこのクシティガルバ棟で土谷死刑囚の実験を手伝っていた。同施設からは菊地被告のホーリーネームの入った防毒マスクまで押収され、この日、法廷で証拠としてみんなの目の前に晒されている。菊地被告は、土谷死刑囚の手伝いをしながら、やがては教団内で使われた麻酔薬製造の「ユニットリーダー」になったというのだから、もう理研もビックリだろう。
 で、あとはそこでいっしょに働いていた〝仲間たち〟を証人申請。菊地直子の化学的知識や認識を立証していくことになる。まさに〝同窓会〟裁判。
 ……って、それで死刑囚を証人として呼び出すほど、重大なことなのかな。
 なんだか仰々しいだけで、徒労感が増しそうな気がする。
 それより、これで菊地被告が「無罪」にでもなろうものなら、彼女を匿っていたとして有罪判決を受けた逮捕時の同居人男性は、いったいどうなってしまうんだろう? ちょっと心配になる。
 この日は、58枚の傍聴券を求めて、400人以上が抽選に並んだ。ところが、公判がはじまってみると、傍聴席に十席以上の空席が目立つ。どういうこっちゃ!?
 また、どこぞのマスコミが大挙して動員をかけたはいいが、傍聴券を独り占めして、余らせてこんな事態になったのだろうが、いくら取材目的とはいえ、これはやり過ぎ。大問題では!
 そういえば、かつて光市母子殺害事件の差し戻し控訴審(広島高裁)の判決で、NHKがバスを仕立てて傍聴券獲得のための並びのアルバイトを動員していたことがあった。記者クラブに所属して記者席が用意されていながら、しかも受信料で傍聴席獲得ためのアルバイトを雇うんだから、どういうものだろう!?
 結局、朝から傍聴できるかどうかでバッタバタの大騒ぎ。もう既に疲れまくり。それで大きな事件か、と思いきや……やる気も削がれる。で、配信も数日遅れた次第ですが、そこに加えて個人的にものすごく疲れる出来事が……。


個人的なことですが……
 たまたま、同じ日に某月刊誌の今月号に目を通す。もう、それを見てウンザリ。自分のしていることがバカバカしく思えてくる。
 なんだって、こんなパチモンを持ち上げて登用するんだろう!? テレビ関係者の間では〝嘘つき〟と呼ばれて、嫌悪されているというのに。捏造インタビュー掲載の過去もあるし、主張の論理破綻はしているし、それに最近では黒い噂も耳にしているし……。現場主義で、もっとも捏造や虚報を嫌う教養的な媒体だと思っていたのに、ちょっと、異常な肩入れというか、色つき雑誌になりかけというか……。「論客」と呼ばれる方々も、放射線汚染に関してはトンでもないことを放言しまくったり、秋葉原あたりのアイドルグループで色呆けしちゃっているし……。
 だんだか、自分が正しいと思って追求している世界と、現実との差が大きくなり過ぎちゃって、信じられないくらいに疲れる。そば屋で「そばの啜り方がうるさい」と文句をつけられることも然り。気分はまさに『ワーニャおじさん』状態‐‐チェーホフの戯曲『ワーニャおじさん』の最後の台詞を吐きたくなる。


「科学」の本質と麻原彰晃の空中浮揚
 最近の「科学」と呼ばれるものについてもどうなんだろう? いまフクシマで起こっていること、行われていることの科学的説明も秩序を欠いている気がするし、それにチェルノブイリの現場を歩いて来た経験則からしても辻褄が合わない(そのあたりは拙著『フクシマ カタストロフ』に詳しい)。本当にこっちのほうがおかしくなりそう。
 それに、日本中を騒がせているSTAP細胞。そんなに大騒ぎする話なのか? 最初に問題になった論文の写真が間違っていたなら、本物を出せばいいし、そんな細胞の再現に200回成功しているのなら、201回目を再現してみせればいい。なんだか、この報道に接する度に、麻原彰晃(本名・松本智津夫)の空中浮揚写真を思い出す。
 信者を魅了したという麻原彰晃の空中浮揚写真を前に、科学者たちが「この写真は本物か」「本当に麻原は空を飛んだのか」と大真面目に議論をしているだけのことのように思えてくる。
 挙げ句には、みんなで互いの過去の論文のあら探し。もっとも、そこまでチェック機能や自浄作用がなかったという、それもトンでもない話だけど、それだったらメディアやノンフィクションの世界でも、浄化作用を強化して欲しいもの。諄いようだけど、森達也のような嘘つきがNHKで発言して、明治大学で講義をしているなんて、やっぱりどうかしている。俗人的な世界とはいえ、捏造記事を書く輩に肩入れして持ち上げる雑誌もどうかしている。同じ世界に身を置くことが苦痛になってくる。
 奇しくも、小保方晴子研究ユニットリーダーの「実験ノート」の一部が公開された直後に、東京地方裁判所では〝走る爆弾娘〟菊地直子被告の「実験ノート」が公開された。小保方さんのノートには「  」(ハートマーク)の記載もある一方で、菊地被告が20年前につけていた「実験ノート②」と表題のついたノートは端から文字でびっしり。化学的知識も持ち合わせず、実験器具の洗浄から手伝いに入った菊地被告は、きっと土谷死刑囚に教えられるままに、ノートをつけはじめ、ひたむきに結果で応えようとしていたのだろう。その結果はともあれ、正直であろうとする純真さや誠実さはオウム真理教の出家信者のほうが勝っていたように思えて来る。
 死刑判決とはいえ土谷正実が限られた情報とあんな設備でサリンを生成しちゃったことだって、米国をはじめ世界の専門家からすれば驚愕の出来事だったのだから。
 なんだか、いまの現実の世界のほうが軽薄と悪意に満ちているような気がする。

 そんなことを菊地直子の公判で考えさせられるなんて、ねぇ……。



日本文化を知らないそば屋のおバカちゃんにも読んで欲しい『食料植民地ニッポン』本日配信!!

 蕎麦屋で「蕎麦の啜り方がうるさい」と文句をつけられるという異常な体験をしてから、12日が経過。
 事件のあった『小諸そば』四谷新宿通り店に隣接する、四谷荒木町界隈(昔の花街にして、いまも飲食店街として知られる場所です)に看板を連ねる、それこそ食通を唸らせるような修練を積んだお店で、その話をすれば、みなさん一様に「え!」と言葉を詰まらせ、目を丸くして驚いています。
 和洋、食材、専門を問わず、同じ飲食店として信じられない、といった様子です。
 その間に関西に出向くこともありましたが、関西の人たちだって蕎麦(というより、うどんが多かった)を食べるときには、音を立てて啜っていました。
 大衆店とはいえ、きっと、こういう店は、基本的なことも知らず、客の立場でものを考えることもできないのでしょう。
 だから、同じ店舗で提供される食品だって、本当に安全が保たれているのか、とても疑わしくなってきます。
 いや、それどころか、自分たちの供給する食材がどこから来たのか、世界における日本の食料事情すら、よく理解できていないのでしょう。

 そんな折も折、ぼくの著作が電子書籍化されて、本日から配信がはじまっています。


『食料植民地ニッポン』(小学館)
食料植民地ニッポン

 日本各地はもとより、世界を取材して、日本のおかれた食料事情をまとめたものです。
 著作として刊行された当時から、食品食料問題について、講演に呼ばれたり、ラジオやテレビでも発言をして……
 そういえば、明石家さんまさんが司会進行していた『ほんまでっか!?ニュース』という番組に、「食料評論家」として出演したこともありました。

 よもや、その電子書籍配信の直前に、蕎麦屋で「蕎麦の啜り方がうるさい」と文句をつけられるとは、夢にも思いませんでした!
 旧知の出版関係者に聞いても、ぼくの蕎麦の食べ方は決してうるさくはないし、いたって普通だというし。
 せめて、この本を読んで、少しは〝食〟について勉強してほしいと思います。


『食料植民地ニッポン』電子書籍版 本日から配信です!



プロフィール

あおぬまよういちろう

Author:あおぬまよういちろう
【青沼陽一郎】
「ジャーナリスト」(週刊文春・週刊新潮)と呼ばれたり、
「ノンフィクション作家」(週刊現代)と呼ばれたり。
 日本文藝家協会・会員名簿には「作家・ジャーナリスト」とある。
 著書に『池袋通り魔との往復書簡』『オウム裁判傍笑記』(小学館文庫)『食料植民地ニッポン』(小学館)『裁判員Xの悲劇』(講談社)『私が見た21の死刑判決』(文春新書)『帰還せず-残留日本兵六〇年目の証言-』(新潮文庫)など。
 映像ドキュメンタリーに『虚像の神様〜麻原法廷漫画〜』シリーズ。

ぜぜ−ひひ【是々非々】
 よいことはよい、悪いことは悪いと公平な立場で判断すること。
「 是を是とし非を非とす る、之を知と謂い、是を非とし非を是とする、之を愚と謂う」『荀子』修身より

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