今年は年賀状を出さないことにしました。

 今年は来年の年賀状を出さないことにしました。
 というのも、今年はやたらに仕事上の約束を反故にしたり、一方的に連絡を絶ったり、無視したりする人たちが多かったから。酷いものになると10年以上も続けてきた人間関係を、先方の事情や感情で絶ちに来る人までいた。特に雑誌の世界の人たち。それは、ブラック企業に次いで〝ブラックバイト〟なる言葉が飛び交うようになりましたが、まさにそんな世界です。下請法に抵触するようなことを平気でしている。
 極めつけは、毎年S社からカレンダーを送ってきてくれるのですが、今年はそれがなかった。
 そんな状況で、もう、誰に送って、誰には必要ないのか、いちいち判断するのが非常に苦痛な次第。

 まあ、自分に魅力がなくなったことも一因かも知れませんが、そう思ってある出版社のエライ人に話してみると、「みんな余裕がなくなっている」とのこと。
 それを裏付けるような報道が3日前にありました。

出版物の販売額 過去最大の落ち込み
 ことしの国内の出版物の販売額は、雑誌の売り上げが大きく落ち込んだ影響で、去年より840億円少ないおよそ1兆5200億円となる見通しで、これまでで最大の落ち込みとなりました。(12月28日NHKニュース)

http://www.sankei.com/life/news/151229/lif1512290006-n1.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151228/k10010355441000.html

 今年、亡くなった水木しげるさんは「貸本屋」相手に漫画を描いていて、貧乏生活。やがて台頭してきた週刊誌の波に押されて、貸本屋は消滅していきます。(水木さんは週刊誌に漫画を載せるようになって、漫画家として成功していきます。)
 いま、そんな時代の過渡期なのかも知れませんね。

 それにしても、今年はいろんな人間の性(さが)が見えた年でした。

 年賀の挨拶なき件、悪しからず。


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『日曜討論』での森達也の大放言を認めたNHKと「特任教授」にしている明治大学の為体とテロ支援ジャーナリズム

 全国放送のNHK『日曜討論』はお笑い番組なのか!?
 ……とも思いましたが(そう思って納得したほうが、精神衛生上、遙かに楽でした)、20日放送の出演者の肩書きと発言があまりにも看過できないので(一両日考えました)、意見させていただきます。
 森達也という人が出演していました。
 肩書きは「映画監督」「明治大学特任教授」です。
 この日の番組のテーマは「テロ」について。
 もう、こんな人物をキャスティングした時点でNHKがいかにお粗末か、番組視聴者の中には直感した人も少なくはないと思いますが、
 敢えていえば、森達也という人は、「ISと対話はできる」「努力が必要」「信じている」なる発言をしていました。
 この森達也という人、『創』という雑誌の今年7月号に、弁護士の滝本太郎さんとぼくのことについて、批判するコラムを投稿しています。
 これについて、滝本太郎さんが反論原稿の掲載を申し出たところ、編集部はもとより、森達也がいっしょになって、これを拒否しました。
 批判コラムの巻末には「気付かなかったなどと言い訳されないように、本誌は滝本・青沼両氏に送ってもらう」とあり、この掲載誌をわざわざ滝本さんとぼくのところに送りつけてまでいるのに!です。反論を拒んだのです。
「対話はできる」なんて、全国放送を通じて嘘を公言しているのです。

反論掲載を拒否する森達也と『創』の存在に値しない浅薄さ
http://aonumazezehihi.blog.fc2.com/blog-entry-138.html

 次に、この人はテロの擁護者です。と、いうより、冷静に分析できるような能力も持ち合わせていません。
 なぜなら、我々がずっと抗議、主張しているように、いわゆるオウム事件、それも地下鉄サリン事件について、『A3』という自著の中で「弟子の暴走論」を主張しているのです。

 連載初期の頃、一審弁護団が唱えた「弟子の暴走」論について、僕は(直観的な)同意を表明した。二年半にわたる連載を終える今、僕のこの直観は、ほぼ確信に変わっている。ただし弟子たちの暴走を促したのは麻原だ。勝手に暴走したわけではない、そして麻原が弟子たちの暴走を促した背景には、弟子たちによって際限なく注入され続けた情報によって駆動した危機意識があった(『A3』単行本485ページ)


 つまり麻原無罪論。麻原一審弁護団に同意して確信しているのですから。

 これが正常な判断でしょうか?
 この論説には数多の虚偽あるとして、滝本さんと藤田庄市さんといっしょに抗議しているのです。

※抗議文と経緯についてはこちら!
http://aonumazezehihi.blog.fc2.com/blog-entry-1.html

 まして、オウム裁判なんてたったの1回しか観ていません。
 その1回の傍聴取材でも正確に事実を把握できていません。
 取材ができないのか、それとも意図的に歪曲しているのか、どちらかです。

 そして、彼がいっしょになって、滝本さんの反論掲載を拒否する『創』という雑誌は、「夏期実践講座」と称しながら、お金を取って受講者をオウムの後継団体である「ひかりの輪」の上祐史裕代表に引き合わせています。
 それも向かうのは、千歳烏山の住民運動の続いている場所です。

http://www.tsukuru.co.jp/masudoku/kouza/kakijissen.html

 こうした彼らの言動をみていると、意図的なテロ擁護論者にしか見えないのです。

 まして、〝嘘八百〟〝捏造のオンパレード〟と称しても過言ではない著作を世間にばらまき、批判対象者を挑発しながら反論を拒否するような人物を「特任教授」としている明治大学。
 彼の専門はなにかと調べてみると、「ジャーナリズム論」でした。
 明治大学では、「ジャーナリストは嘘を付いてもいい」「相手の反論なんか認めない」と学生に教えているのでしょうか。
 反論をさせないということは、民主主義の根幹にも関わる重大な問題です。
 そういえば、明治大学には学生に司法試験問題を教えてしまった法学部の教授がいましたが、そんな程度の「教授」しかいないのでしょうか。

 そして、こういう奴こそ、真っ先に戦争に走る。
「戦争には勝てる」「信じている」
 現状も取材せずに、妄言だけを吐き捨てる。
 精神論と希望的観測だけで戦争を論じる。
 かつて戦争に突き進んだ日本の指導者たちとまったく同じ思考です。
 歴史に学ばない愚か者の典型。
 NHKも同罪です。戦争をしかけたいのでしょうか。

 NHKも、こんなことでよくも受信料徴収なんて、できたものです。
 責任の所在を明確にすべきです。

 どうも、NHKは、テロとオウム事件に甘い。
 菊地直子に東京高裁で逆転無罪判決が出たとき、21時台の報道番組の女性ジャーナリストを招いての解説も酷かったし、
 あるいは、前にもこのブログで書いた「未解決事件シリーズ」の虚偽報道。

酷い!NHK「未解決事件シリーズ」の虚偽報道
http://aonumazezehihi.blog.fc2.com/blog-entry-40.html

 甘いというのは、事実に基づいていない、ということです。

日本では使用禁止の「ラクトパミン」「成長促進ホルモン剤」が米国産の豚肉と牛肉に使われている!それを日本人が食べる!TPPと食の問題について、本日発売『サンデー毎日』に書いています!

本日発売『サンデー毎日』にTPPと食の安全について書いています!

 みなさんは、「ラクトパミン(塩酸ラクトパミン)」という薬物をご存知でしょうか?
 日本国内では使用禁止
 でも米国産の豚肉には使われている飼料添加物です。
 その輸入豚肉を日本の消費者は食べています。
 EUでも、ロシアでも、それに中国でも使用禁止どころか、
 使用された食肉すら輸入禁止なのに。

 同じように、肉牛に使用される「成長促進ホルモン剤」
 日本国内では使用禁止
 でも米国産の牛肉には投与されています。
 EUでは、絶対に使用も使用牛肉の輸入も認めないのに。

 TPPで、これから米国産の豚肉、牛肉は輸入が増えるはずです。

 果たして、安全なのでしょうか。
 そのあたりの事情について、まとめています。

 TPPと食に関する連載の第1弾です。

http://mainichibooks.com/sundaymainichi/society/2015/12/27/post-541.html


『サンデー毎日』2015.12.27号(※クリックすると拡大します!)

哀悼!『青ちゃん新報』佐木隆三逝く!オウム裁判を追いかけた直木賞作家の生き様、ここに!「佐木隆三さん お別れの会」涙の報告!!

号外!青ちゃん新報2特別編

哀悼!佐木隆三逝く!オウム裁判を追いかけた直木賞作家の生き様、ここに!『佐木隆三さん お別れの会』涙の報告!!

 今月9日に北九州芸術劇場で行われた「佐木隆三さん お別れの会」に行ってきました。
 会の模様はちらほら報道もされていますが、その雑観と報告です。

 東京から北九州へは当日の空路で移動しました。
 同じ飛行機で、新潮社のお二人と、同社を辞められたノンフィクション作家さんといっしょになりました。
 いずれも、同じ会への出席が目的でした。

 開会は午後3時から。
 いったん新潮社の方々とは別れて、10分前には芸術劇場入口で受付を済ませました。
 ところが会場の小劇場はもう人でいっぱいで、中には入れませんでした。
 だから入口のところで、中の様子をのぞいていました。
 他にも中に入れない人たちが会場の外の廊下に並んで、式典のあとの献花の順番を待っていました。

 その列の中に朝日新聞の降幡賢一さんがいらっしゃいました。
 ずっとオウム裁判を取材されて、紙面に署名のコラムを書かれていた元編集委員の方です。全13巻からなる『オウム法廷』という書籍もあります。
 佐木さんもずっとオウム裁判を取材されていて、そこでいっしょになられました。もちろん、ぼくも同様です。
 そう言えば、降幡さんも佐木さんも、朝から傍聴券を求めて並んでいらっしゃいましたね。
 あの時と同じように、ずっと1時間くらい献花の順番を待って、会場の外で並ばれていました。
 そして、ご自身の順番が回ってくると、静かに献花を済ませられて、会場をあとにされていきました。
 あとで聞くと、そのまま新幹線に乗られて帰京されたそうです。
 佐木さんにお別れを言いに、献花の為だけに費やした長時間移動に、人を偲ぶ気持ちを知らされました。とても印象的な姿でした。

 佐木さんの人柄なのでしょうかね。それだけ人を惹きつける。
 そう言えば、会場には本村洋さんも姿をみせていました。
 光市母子殺害事件の差し戻し控訴審が広島高裁であった時には、毎日新聞の取材で北九州から佐木さんがいらしていました。そこで東京から向かったぼくとばったり会って……

http://aonumazezehihi.blog.fc2.com/blog-entry-141.html

 個人的には、いろいろ目をかけてくださって、いい思い出も沢山あるのですが、
 式典の挨拶に立たれた人の言葉や、献花に並んだ人たちの姿を見ていると、
 人それぞれに佐木さんへの思いがあるのだなあ、
 そういう関係と思い出を沢山つくってきた人だったんだなあ、と感じ入りました。

 ぼくは、最後に献花をさせていただいたのですが、
 そうした人たちの姿を見たあとだったこともあって、
 佐木さんの笑顔の遺影を正面に見たら泣けてきました。

 そのあとは、小学館やTBS、それに毎日新聞の地元支局の方々とごいっしょさせていただきました。
 お酒の大好きだった佐木さんがよく通われたという、小倉の街のお店をまわっての献杯です。
 佐木さんがオウム裁判の連載を『週刊ポスト』に、解説をTBSの報道でなされていたことから、当時のご担当の方がいらしていました。
 献杯をしつつ、みんなでいろんな話をしました。やっぱりオウム裁判取材の話題が多かったかな。
 それだけ大きな事件でしたし、時間を共有することも多かったから。

 そこで、同席された方々の話を聞いていると、佐木さんのこともさることながら、こうして集まった人たちにも関心がいきました。
 みんな市井を大切にする人たちばかりだったように思います。
 朝日新聞の降幡さんも含めて、大雑把に言えば、義理や人情を大切にするというか、人として一本筋を通すというか……。
 だから、食らい付いた継続的な取材もできたのだと思う。みんながそれを支えた。だけど、いまはどうだろう?
 そこへいくと、仕事の都合や、情報が届かなかったこともあるのだろうけれど、あるべき人の顔がなかったことも残念。というよりは、腑に落ちなかった。
 こういうところに人柄や人格がでるのかな、とも思いましたが、きっと佐木さんだったら、あの遺影のような笑顔で、

「まあ、そんなことは、いいじゃあないですか!」

 と、笑って済ましていたことでしょう。
 訪ねたお店でも、みんな佐木さんのことをよく知っていて、
 あれやこれや語りました。飲み尽くしました。
 人のいい面ばかりが心に染みました。
 とてもいい「お別れの会」でした。

 そして、その日の夜。
 直木賞作家の野坂昭如さんが亡くなられました。
 佐木さんが自身の原爆体験を語り、そこにイラストレーターの黒田征太郎さんが絵を描かれた絵本があります。その絵本に佐木さんがぼく宛にサインをされて送ってくださり、いまも手元にあります。
 ちょうど、「お別れの会」で挨拶に立たれていたその黒田征太郎さんが、佐木さんとの出会いを「野坂昭如に紹介された」と語っていたばかりでした。
 かつて、佐木さんが『笑っていいとも!』という番組で、お友達をつなぐ「テレフォンショッキング」というコーナーに登場されたのも、野坂昭如さんからの紹介によるものでした。
 なんだか、とても不思議な気分になりました。
 もし、仮に〝あの世〟というものがあるのだとしたら、いまごろ佐木さんには酒飲み友達が増えているのだろうな。それも、古くから馴染みの。


「佐木隆三さん お別れの会」①  「佐木隆三さん お別れの会」②  佐木隆三さんのサイン
※写真はクリックすると拡大します!

プロフィール

あおぬまよういちろう

Author:あおぬまよういちろう
【青沼陽一郎】
「ジャーナリスト」(週刊文春・週刊新潮)と呼ばれたり、
「ノンフィクション作家」(週刊現代)と呼ばれたり。
 日本文藝家協会・会員名簿には「作家・ジャーナリスト」とある。
 著書に『池袋通り魔との往復書簡』『オウム裁判傍笑記』(小学館文庫)『食料植民地ニッポン』(小学館)『裁判員Xの悲劇』(講談社)『私が見た21の死刑判決』(文春新書)『帰還せず-残留日本兵六〇年目の証言-』(新潮文庫)など。
 映像ドキュメンタリーに『虚像の神様〜麻原法廷漫画〜』シリーズ。

ぜぜ−ひひ【是々非々】
 よいことはよい、悪いことは悪いと公平な立場で判断すること。
「 是を是とし非を非とす る、之を知と謂い、是を非とし非を是とする、之を愚と謂う」『荀子』修身より

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