復刻!『青ちゃん新報』劣悪!高橋克也被告……なんなんだ!?この裁判?

復刻!青ちゃん新報2番外編

高橋克也被告の裁判とは……

 17年間の逃亡の末に逮捕され、いま法廷の場に立っている高橋克也被告。
 今春で20年を向かえた地下鉄サリン事件を裁判員が裁くということでも注目を集めているが、

 これまで見てきた地下鉄サリン事件の実行グループのなかでも、もっとも劣悪!

 良心の欠片すらない!

 この裁判については、然るべき時に然るべきところで振り返ってみたいと考えていますが、どうしてもいまのうちに伝えておきたいことだけ。

 先週月曜日から4日間に亘って行われた被告人質問。
 地下鉄サリン事件において、「サリンを撒くとは知らなかった」と無罪を主張している。それはそれでいいとしても、当時のことを訊かれると「記憶にない」を連発。
 そもそも、17年も捕まらなかったとはいえ、自分の関与した事件、それも13人もの死者を出した事件で(高橋被告は死者数を12人と答えていた)、「記憶にない」「忘れた」を連呼するあたり、20年間まったく事件と向き合っていなかった、ということであって、こんなに不誠実な態度があるだろうか。
 少なくとも、他の地下鉄サリン事件の実行犯や送迎役だって、もっと真摯に事件と向き合っていた!
 17年の逃亡が事件と向き合う機会を失ったり、記憶の抹消に結びついているのだとしたら、それこそ逃げたもの勝ちだ!

 そもそもこの裁判、以前の同事件の裁判に比べて、緩い。追及が甘い。
 裁判員制度の影響もあるのかも知れないが、過去に比べて緩すぎる。
 東京の地下鉄に化学兵器を撒いた未曾有のテロ事件の裁判なんだぞ!

 そこに加えて、被害者が寛容になった。
 20年の年月がそうさせたのかも知れない。心の傷が少しでも癒えていくこと、それはとても大切なことだと思う。むしろ歓迎したいことだ。
 だけど、高橋克也が逃亡中にあった同事件の裁判では、被害者感情はもっと辛辣だったはずだ。
「サリンを作った両手を切り落としてくだい」
「あなたと同じ世界には住めません」
「極刑を望みます」
 かつては、そんな言葉が法廷に響いていた。
 高橋克也の法廷でも、遺族の意見陳述はあって、みんな涙を流していたが、「極刑を望む」「死刑にしてください」なんて言葉一切なかった。
 被害者参加人制度による高橋克也への直接尋問も、気を遣ったように優しかった。
 計り知れない痛みや苦しみを体験して、そしていまもその中にある人たちだからこそ、人に対して寛容になれるのだろう。

 だからこそ、その優しさに甘えているようにみえる高橋克也の下劣さに嫌悪感すら覚える。
 20年近くを逃げおおせて、事件と向き合おうともせずに、いままた遺族の寛容の中に逃げ込もうとしている態度。
 20年の歳月が被害者、遺族の感情に変化をおこさせのだとしたら、やはり逃げたものに有益となる。
 実行グループの中で、もっとも悪質に思える。
 17年間も一般社会の中に紛れ込んで生活していて、いまさらマインドコントロールなんかで言い訳できるレベルにもない。

いよいよ求刑、結審だが……
 3月31日(火)には、求刑がなされます。
 これまで、地下鉄サリン事件の送迎役は新實智光を除いて全員が無期懲役になっています。求刑からそうです。
 新實は、この事件の他に、坂本事件や松本サリン事件の実行にも加わり、教団の犯した殺人事件に全て関わっているので死刑となりました。
 一方、林泰男を送迎した杉本繁郎は、同事件の他にリンチ殺害事件2件に関与しています。地下鉄サリン事件を含めると、殺人罪の起訴は3件。被害者は15名。ですが、リンチ事件のうち信者の首を絞めて殺害した事件において「自首」が認められて、検察側は死刑を求刑しませんでした。
 あとの2人、外崎清隆と北村浩一は地下鉄サリン事件の他に人の命を奪ったものはなく(北村は遺体焼却には関与している)、事件における役割からしても、極刑を免れたものでした。
 また、実行役においては、林郁夫が同事件の「自首」が認められて死刑回避。仮谷事件にも関与していて、担当路線の死者2名を含めて合計3人の命を奪っているというのに。
 そうかと思うと、丸ノ内線でサリンを撒いた横山真人は、担当路線でもひとりも殺していないのに死刑。共同共謀正犯として、無期懲役になった林郁夫の罪を被っていることになります。
 さて、高橋克也はといえば、地下鉄サリン事件の他に、仮谷事件で仮谷さんをワゴン車に押し込んでいますし、遺体の焼却にも関与しています。
 その前には、VX事件シリーズで浜口さんを殺害。この時は見張り役でしたが、次の永岡さんには滴下実行役の隣に立ってサポートしています。幸い永岡さんは死には至っていませんが、重度の傷害を負わせています。
 地下鉄サリン事件の他にも2人の命を奪っている高橋克也被告。

 求刑は 極刑 でしょう。

 そうでなければ、おかしいと思う。



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プロフィール

あおぬまよういちろう

Author:あおぬまよういちろう
【青沼陽一郎】
「ジャーナリスト」(週刊文春・週刊新潮)と呼ばれたり、
「ノンフィクション作家」(週刊現代)と呼ばれたり。
 日本文藝家協会・会員名簿には「作家・ジャーナリスト」とある。
 著書に『池袋通り魔との往復書簡』『オウム裁判傍笑記』(小学館文庫)『食料植民地ニッポン』(小学館)『裁判員Xの悲劇』(講談社)『私が見た21の死刑判決』(文春新書)『帰還せず-残留日本兵六〇年目の証言-』(新潮文庫)など。
 映像ドキュメンタリーに『虚像の神様〜麻原法廷漫画〜』シリーズ。

ぜぜ−ひひ【是々非々】
 よいことはよい、悪いことは悪いと公平な立場で判断すること。
「 是を是とし非を非とす る、之を知と謂い、是を非とし非を是とする、之を愚と謂う」『荀子』修身より

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