中国で身柄を拘束されたことについて

 中国で日本人が2人、「スパイ容疑」で拘束されているというニュースが伝わってきました。

http://www.asahi.com/articles/ASH9Z5K7ZH9ZUHBI01X.html
http://mainichi.jp/shimen/news/20151001ddm007030152000c.html

 この夏、ぼくも中国で身柄を拘束されました。
 毛沢東の出身地で知られる湖南省の田舎町でのことです。
 田圃の写真を撮っていたら、公安当局に同行を求められました。
 そこで手荷物からカメラから全て取り上げられ、
 財布からスマートフォンの中味まで覗かれました。
 写真のデータは全て消去。
 その一方で、執拗な取調が長時間続きます。

 そこで驚かされるのは、ある意味では当たり前のことなのですが、
 取調がはじまるとすぐに、「お前は○○のホテルに宿泊している」「××から旅行代理店に送金があった」「依頼をうけて調査に来たのだろう」など、個人情報から行動が全て把握され、それを材料にスパイ容疑をかけてくること。
 中国では、ホテルにチェックインすると、パスポート情報が全て公安につながるシステムになっています。
 日本人観光客の情報なんて、筒抜けなのでしょうね。
 それ以前に、移動中に怪しい黒塗りの車があとを付けてきていたときから、嫌な雰囲気はあったのですが……

 10年以上も前から中国には渡航歴がありますが、こんなことははじめての経験でした。

 取調の執拗さから、いわゆる「自己批判」を迫るようなやり方は、精神的にも疲弊していきます。
 思い出すだけでも嫌になる。

 5月から拘束されているという2人とは事情が異なるかもしれませんが、とはいえ、ぼくの体験したことと関連はないとはいえないでしょうね。
 ぼくが拘束された翌日は、中国国内では人権派と呼ばれる弁護士たちをはじめ120人以上が拘束されるという「暗黒の金曜日」となっています。


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プロフィール

あおぬまよういちろう

Author:あおぬまよういちろう
【青沼陽一郎】
「ジャーナリスト」(週刊文春・週刊新潮)と呼ばれたり、
「ノンフィクション作家」(週刊現代)と呼ばれたり。
 日本文藝家協会・会員名簿には「作家・ジャーナリスト」とある。
 著書に『池袋通り魔との往復書簡』『オウム裁判傍笑記』(小学館文庫)『食料植民地ニッポン』(小学館)『裁判員Xの悲劇』(講談社)『私が見た21の死刑判決』(文春新書)『帰還せず-残留日本兵六〇年目の証言-』(新潮文庫)など。
 映像ドキュメンタリーに『虚像の神様〜麻原法廷漫画〜』シリーズ。

ぜぜ−ひひ【是々非々】
 よいことはよい、悪いことは悪いと公平な立場で判断すること。
「 是を是とし非を非とす る、之を知と謂い、是を非とし非を是とする、之を愚と謂う」『荀子』修身より

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